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 見知らぬ街を彷徨い歩き、何の前触れもなく立ち尽くし、網膜に一陣の絵を描いて消えた光景。住宅地の中に忽然と姿を現す赤錆色の町工場。 


時としてこのような光景に日暮れ時に出会うと、心ときめくものがある。幾重にも立ち上る配管と煙突。トタンや閉ざされた鉄扉に鮮やかに染みついた赤錆の描く文様の妙。斜陽がそれら蠱惑的なる体躯を鮮やかに彫琢してみせる。


 必死になって夕暮れのひと時のドラマにシャッターを切る。


既に扉は閉ざされいったいに、何の工場やも知れず、
すぐ隣は白い鉄筋コンクリートのアパートで、
その対比も見事。


2019‎年‎1月‎18‎日 ‎金曜日 17:00
那覇市にて






【おぉたむすねィく探検隊 精神分析研究班】廃墟とその美、日本人の精神構造を考える会 特別チーム